変幻自在の君に

 

 

(前回多くの人に読んでいただいたので、

オタクは調子に乗ってまた書きました。が、

ビギナーズラックはいつまでも続きませんので悪しからず。)

(前回は救われたきっかけの話でしたが、今回はそれを保ち続けられた理由の話をします、

たぶん。)

 

 

 

 

 

やりやがった。そう、思った。

 

パソコン画面いっぱいに映る、

祥生くんの真っ暗な目をしたニヒルな笑みに

鳥肌が止まらなかった日のことを

今でも鮮明に覚えている。

 

 

オーディション番組の時から応援してきた子の不器用な愛に救われて、ようやく立ち上がれた後、私はものすごい勢いでそれまでの供給を自分の中に取り込んでいた。

表紙を飾った雑誌、ネットのインタビュー記事、出演した音楽番組etc、数々の供給を吸収していく過程はとても楽しく、それまでの廃人のような生活とは比べものにならないほどうきうきとした時間の中で

とうとう、おえおのMVに出会ってしまった。

 

正しくは、大平祥生のあの深淵のような目に。

 

その時まで私の知っていた「祥生くん」は、

ずっと何かを探していた、気がする。

プデュの間も、デビューしてからも。

それはきっと、自分のグループ内の立ち位置とかキャラとか呼ばれるもので、11人という大所帯グループの中に放り込まれて、どう自分を出していくか、焦っていたように思われるところが多々あった。

 

あの時には泣いてばかりの印象だった

優しい優しい男の子。

そんな子が、あんな目をするなんて、

思っても見なかった。

 

あの日から、私はずっと祥生くんという人間の魅力に取りつかれたままだ。

 

大平祥生の中には、周りの言う、

いわゆるほんわかはんなりふわふわに隠れて、いつもどこか冷静で自分を客観視した

もう1人の祥生くんがいる。

その祥生くんは時折姿を現してくれて

「今はまだセンターに立つべきじゃない」

(やんちゃboyやんちゃgirlのインタビュー)

「人数が多いグループでの秘訣は程よい距離感」

(vogueでのインタビュー)

など、心の隅に留まる発言で

さらに深みにハマらせてくれる。

 

プデュの時には気がつかなかった、

この俯瞰的な視点をもつ少し大人びた考え方の祥生くんに気がついてしまった時、

私はあの目が、あの口角だけをあげた笑顔が

いっときの輝きなんかじゃないことを確信した。

 

きっとありとあらゆる面に対して

持ち前の負けず嫌いな性格と、

粘り強さと冷静なひたむきさで

常に「アイドル」としての自分を分析し

踊り方、歌い方、一つ一つの動作、ポージング、そういう魅せ方の研究を行っていたんだとおもう。

一瞬のチャンスに、いかに永遠の煌めきを閉じ込めることができるか、

いずれそのチャンスが来たときに、

絶対逃してなんかやらない、そう考えながら。

 

 

そしてその確信を得た時、

精神に異常をきたして以来初めて、

負けるもんか、

という気持ちが湧き上がった。

祥生くんは自分の置かれた場所で実直に努力し続けて、きっとすごいアイドルになる。

その姿を見届けないわけにはいかない。

その時、祥生くんに胸を張って、

私頑張ったよ!すごいでしょ!

と言えるように、頑張ろう、負けない、

今できることをして戦い抜こう、

そう決めたから、

今でも頑張り続けられている。

 

 

祥生くんは冷静な炎を燃やし続け、

本当にみちがえるくらいの、

綺麗でかっこよくてかわいくてちょっと怖い、

色んな顔を自在に扱うアイドルへと羽化して

青空へと羽ばたこうとしている。

そんな祥生くんをみて

やっぱり負けられない、頑張るんだと

私は今日もまた、勝手に闘志を燃やすのだ。

 

 

 

最後に、祥生くん。

 

強い芯をもち、誰よりも頑固で

地に足をつけて努力できる君が好きです。

遅くても、自分のペースを崩さず、

時に周りを気にすることがあっても

自分を自分で鼓舞し続けることのできる君が

好きです。

 

かわいいとかほわほわとか言われると

まだ少しだけ不本意そうな、

でも嬉しそうな顔をする君が、

心を許した人とお喋りをしていると

すぐにてきと〜になっちゃう君が、

面白いことを言おうとしてだだ滑りする君が、

周りにいる誰かにすぐくっついちゃう君が、

ファンを見つけた時に、ふんわりと、柔らかな

春の午後の日差しみたいに笑う君が好きです。

 

君が生まれてから21回目の年、

君が、君の好きな人たちと、

夢を叶える場所で楽しく過ごせますように。

いつもわくわくした気分でお仕事に向かえますように。

幸せな一年になりますように、心の底から祈っています。

 

21歳のお誕生日、おめでとう。

これからも、自由自在に舞い踊ってください。

いつか手紙書くね。

 

不変の君へ

 

(お誕生日に推し関連のブログを書く、というのがオタクとしてやってみたかったことの一つなので、良ければお付き合いください。)

 

(例によってオタクのおも〜〜〜い話を徒然なるままに書いてるよ!!支離滅裂だよ!!!)

 

 

 

 

木全翔也と出会って、文字通り、救われた話をしたいと思う。

 

 

 

 

突然だが、昨年、人生で初めて精神科に通う日々が続いた。

 

診断名はうつ病。過剰な業務量、要求され続ける成果、助けようと手を差し伸べるふりをして梯子を外し続ける上司。

そういった類の事を無視し続けていたら、身体がいつのまにかいうことを聞かなくなっていた。

 

オタクというものは、どうして、推しに生活を支えられて生きていることが多々あると思う。

が、その時の私は推しを追うことにすらも疲れていた。(現に、2020年3月のデビュー時から8月に発売された2ndシングルまでの間の活動内容は私の中で欠落している。)

仕事、推し事、そのほかプライベート全般に関して、「〇〇しなきゃ」「xxの期限が」と思うのに、動こうとした瞬間に身体が硬直し、無意識のうちに涙と過呼吸に襲われ倒れ込む。そんな状況が続いた結果、気がつけば一日中ベッドの中で過ごし、ぼーっとYouTubeを流しネトフリとツイッターをひたすら見る廃人が出来上がっていた。(やば。)

 

木全翔也と再び合間見えたのは、そんな時だった。

おえおの供給も一応追ってはいたものの、頭がついていかないなーといつも通りぼーっとブルーライトを眺めていた中投下された、ダンスプラクティス動画。

 

視聴者をダンスに集中させるため、

定点カメラで少し離れたところから撮られた、レッスン室の風景。

そこに映る、彼の被る帽子の色が薄みがかった紫であることに気がつくまで、5秒もかからなかった。

 

薄紫。

彼と、彼のファンにとって、とても大切な色。

オーディション番組の頃からファンの間で誰からともなく囁かれるようになった彼のイメージカラー。

デビュー当初にメンバーカラーを決める際、彼は「何色にも染まれちゃうんすよね〜」とおふざけをいれつつも、実際には「僕はもう決まってる」「ライトパープル」と即決した。

 

その色が、彼の形の良い頭に乗っていることを認識した時、心の底からああ、とため息が出たのが分かった。私の大好きな人は、確かにそこにいて、愛を伝え続けてくれていた。ずっと大好きだった彼の真っ直ぐに通った背骨がそこにあった。

 

彼は自然体の彼としてそこにずっと存在していて、どんなにアイドルとしての階段を駆け上がろうと、いつもファンのことを想っている。例えこちら側がどんなに崩れてしまっても、ダメになりかけても、自分から手を離さない限り、彼はファンに彼の思いを、わかりにくいけれど伝え続けてくれている。

 

そのことに気がついた時、それまでマイナスの感情でしか出なかった涙が久しぶりに暖かいものとして頬をつたっていったのを感じた。

推しが、大切な人が、絶対に夢を叶えてほしいと、その背中を押す役目の一端を担わせてもらった人が、今ではこんなにも懸命にこちら側に手を伸ばしてくれている。

1人じゃない、ここにいるよ、想っているよと、思いを伝えてくれている。

その時、本当に久しぶりに「起きあがろう」と思えたのは、そして今も止まらず前に進めているのは、誰が何と言おうと、あの時綺麗な紫の霞の中から伸ばしてくれた、彼の見えざる手のおかげだ。

 

彼の愛の伝え方は不器用で、「大好き」「愛してる」といったような、世間一般が想像する「アイドルの言葉」が、あの綺麗な唇から直接漏れることは滅多にない。

でも、ステージ上での最後の挨拶の時に指ハートにキスをしてみたり(そんなこと滅多にしないのに‼️)、パフォーマンス中に愛着のある動きをアドリブで入れてみたり、好物のお寿司と胸キュンワードをかけて「だいすし」というワードを生み出してみたり、お誕生日フレームにちなんでラジオで「やさしさに包まれたなら」を流してくれたり、記念日の時だけプラメで名前変換機能を使ってくれたり、彼なりのわかりにくい愛のかけらはあちこちに散りばめられている。持ち前のシャイな性格のために表に出てくることはあまりないけれど、忘れた頃に彼は必ず、またその内に秘めた炎を伝えてくれる。

 

ここにいるよ、変わらずに君たちの事が好きだよ、忘れてなんてないよ、と。あまりストレートではないけれど、分かる人には分かる方法で。

 

そんな彼が、泣きたくなるくらい愛おしく、心強く、そしてちょっぴり羨ましい。

 

 

そして

 

 

ここからは木全くん、あなたに伝えたいことです。(直接お手紙を書く勇気がないので、ネット媒体に残すことをお許しください)

 

 

これからあなたと、あなたの大切な仲間には、これまで以上に大人たちからプレッシャーをかけられる日が来ることと思います。苦しくなる日もあるかと思います。

 

それでも、負けないでほしい。あなたの頑固なところと一途なところ、そしてそれを隠しておけない少年のような無邪気さの両立は本当に貴重で、それに魅せられて救われる人や、私のようにもう一回踏み出してみようと勇気付けられる人は、必ず存在するのだから。

 

願わくば。

これからあなたが歩む道の途中で、あなたが自分自身の個性を押し殺してしまうようなことがありませんように。

のびのびと羽を伸ばすことを是とする仲間たちに囲まれて、幸せに、図太く生きていけますように。屈せず、曲がらず、軸を保ち続ける、そんな生き方ができますように。

そして、これはちょっとしたオタクのエゴですが、あなたがアイドルでいる間は、私たちファンにその生き方の面影を少しでも分けてくれますように。

 

最後になりますが、

21歳のお誕生日、おめでとうございます。

 

アイドルを選択してくれてありがとう。

 

あなたに出会えて、本当によかった。